クリーンルームの規格でよくClass 100と聞きますが、最近はISO Class 5もよく耳にします。
英文で書かれたスペックを見ていたらDouble bagged in Class 100と書かれた欄外の*の後にpacked under Cleanroom Class 5 enviroments 等と書かれていて混乱しているのを見かけます。
米国のClass 100とISO(JIS)のClass 5とは同格の様に使われています。
ISO(JIS)の清浄度とパーティクルの関係の表を見ていると0.1μmの粒子が1立方メーターに10個あるときがclass 1で、100個(10の二乗)のときはclass 2で、1000個(10の三乗)のときはclass 3で、1万個(10の四乗)のときはclass 4・・・・・とひとつずつ増えていっているので、class 5では10万個(10の五乗)の「5」であることが分かります。
ところで、米国の基準では1立方フィートに粒径0.5μmが100個あるのがClass 100というのが基本です。
0.1μmの粒子ではありません。
そこで、清浄度とパーティクルの関係のISO(JIS)のClass5の表を見ると0.5μmの粒子が1立方メーターに3520個あります。
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『JIS規格』(B9920) 『ISO規格』(14644-1) |
アメリカ規格(Fed.Std.209E) | 測定粒径 | |||||
0.1 µm | 0.2 µm | 0.3 µm | 0.5 µm | 1.0 µm | 5.0 µm | ||
Class4 | クラス 10 | 10000 | 2370 | 1020 | 352 | 83 | |
Class5 | クラス 100 | 100000 | 23700 | 10200 | 3520 | 832 | |
Class6 | クラス 1000 | 1000000 | 237000 | 102000 | 35200 | 8320 | 293 |
JIS規格 (B9920) ISO規格 (14644-1) | アメリカ規格 (Fed.Std.209E) | 測定粒径 0.1 µm | 測定粒径 0.2 µm | 測定粒径 0.3 µm | 測定粒径 0.5 µm | 測定粒径 1.0 µm | 測定粒径 5.0 µm |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Class4 | クラス 10 | 10,000 | 2,370 | 1,020 | 352 | 83 | |
Class5 | クラス 100 | 100,000 | 23,700 | 10,200 | 3,520 | 832 | |
Class6 | クラス 1000 | 1,000,000 | 237,000 | 102,000 | 35,200 | 8,320 | 293 |
JIS・ISO規格 アメリカ規格 | Class4 クラス 10 | Class5 クラス 100 | Class6 クラス 1000 |
---|---|---|---|
測定粒径 0.1 µm | 10,000 | 100,000 | 1,000,000 |
測定粒径 0.2 µm | 2,370 | 23,700 | 237,000 |
測定粒径 0.3 µm | 1,020 | 10,200 | 102,000 |
測定粒径 0.5 µm | 352 | 3,520 | 35,200 |
測定粒径 1.0 µm | 83 | 832 | 8,320 |
測定粒径 5.0 µm | 293 |
アメリカ規格(Fed.Std.209E)
この3520個を1立方フィートあたりに換算すると、3520÷(100cm/30.48cm)の三乗=99.68となります。
つまり0.5μmの粒子が1立方フィートあたりに99.68個です。
この99.68は100に近いので「ISO(JIS)のClass 5と米国のClass 100とは同格」のように使用しているのですね。
事情は分かったのですが、記憶しにくいですね。
チンクエ・チェントでどうでしょうか。
イタリア語で5と100、つまり五百ですが。
ISOの5と米国の100とでチンクエ・チェントです。
如何でしょうか。